流体物理学ゼミナール2009/10/26


流体力学セミナー流体力学セミナー

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流体力学セミナー 2009

#数理解析研究所の建物耐震改修工事のため,場所が京大理学部の
 建物になっています.ご注意ください.

日時: 10月26日(月) 15:00 から 16:30

場所: 京大 理学部6号館 203号室

講師:下川倫子 氏
   (摂南大学工学部)
   
題目: コーヒー滴がつくる消滅フラクタル

概要:フラクタルパターンはヴィスカスフィンガリングやバクテリア
 コロニー、電解析出といった実験で観察されてきた。これらのパター
 ンは点や線から始まり、分岐を繰り返しながら面を覆いつくし、フラ
 クタル構造を形成する。今回、発表者は牛乳の上に濃いコーヒーの滴
 を置く実験で、牛乳表面にコーヒー溶液が描くフラクタルパターンを
 発見した。このフラクタルパターンは牛乳表面に拡散したコーヒー溶液
 が次々と沈むことによってできる新しいタイプの消滅フラクタルである。
 密度相関関数法とボックスカウント法によるフラクタル解析から、パ
 ターンを特徴づけるフラクタル次元は時間、密度に依存せず、一定値
 1.88±0.06をとることが分かった。また、表面パターンの密度は時間
 と共に指数関数的に減少し、その時定数はフラクタル解析が可能とな
 る70秒と一致していたことから、表面に拡散したコーヒーが十分に沈
 み込むことが消滅フラクタルの形成にとって重要であることがわかった。

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世話人:山田 道夫(京大数理研), 藤 定義(京大),松本 剛(京大理)
アドバイザー:船越 満明(京大情報学)、水島 二郎(同志社大工)、
余田 成男(京大理)
連絡先:山田道夫 yamada@kurims.kyoto-u.ac.jp
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