流体力学セミナー流体力学セミナー
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流体力学セミナー 2010
#今回は火曜日の開催となっています.ご注意ください.
#数理解析研究所の建物耐震改修工事のため,場所が京大理学部の
建物になっています.ご注意ください.
日時: 1月12日(火) 15:00 から 16:30
場所: 京大 理学研究科5号館 413号室
講師: 大木谷 耕司 (Sheffield大学, UK)
題目: 非局所バーガース方程式: 最大値原理とハミルトンヤコビ方程式」
概要:ナビエストークス方程式が正則な解を持つことは、物理・工学分野
では前提とされているが、その数学的な証明はない。ここでは、こ
の問題に対して、何らかの示唆を得るべく、2つの簡単な数学的モ
デルの考察を行う。(モデルに物理的意味は無い)
通常の手法での困難の原因は、次の2点に尽きる。
(1) エンストロフィーに対する不等式が過大評価にすぎる。
(2) 圧力項があるため、最大値原理が適用できない。
3次元バーガース方程式(正則)にも (1) の困難はつきまとうが、
(2)の困難はない。非局所項がある場合、最大値原理は一般に適用できな
いが、この事は直ちにこの種の不等式が破綻することを意味しない。こ
の点を吟味するため、1次元バーガース方程式に圧力を模倣する非局所的
項を加え、解の正則性がどう変化するか数値計算を行う(with M. Dowker).
また、1次元バーガース方程式は、ハミルトンヤコビ方程式を介して可積
分となることは周知である (Forsyth-Florin-Hopf-Cole 変換)。2次元以
上の速度場のヘルムホルツ分解においては、ポテンシャル成分の他に非
圧縮成分が現れる。前者の成分については多次元バーガース方程式に対
する同様の解法として既知である。ここでは、後者のソレノイダル成分
を支配する、2ないし3次元の非圧縮性流体方程式の別の表現として、非
局所ハミルトンヤコビ方程式を導出する。さらに、対応する1次元版の非
局所ハミルトンヤコビ方程式を考え、その振舞いを数値計算で検討する。
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世話人:山田 道夫(京大数理研), 藤 定義(京大),松本 剛(京大理)
アドバイザー:船越 満明(京大情報学)、水島 二郎(同志社大工)、
余田 成男(京大理)
連絡先:山田道夫 yamada@kurims.kyoto-u.ac.jp
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