流体物理学ゼミナール2004/06/08


_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
_/
_/ 流体力学セミナー 2004 No. 5
_/
_/ 日 時 : 04年 6月 21日 (月) 15:00〜16:30
_/
_/ 場 所 : 京大数理研 009号室
_/
_/ 講 師 : 北村 祐二 氏 (大学院理学研究科 地球惑星科学)
_/
_/ 題 目 : 成層乱流におけるエネルギーカスケード
_/
_/ 内 容 :
_/ 飛行機観測から, 10km から 数百km の水平スケールで, 水平波数に関するエ
_/ ネルギースペクトルが -5/3 乗則に従うことが分かっている(Nastorom and
_/ Gage, 1985). その成因を, 2 次元乱流的なエネルギー逆カスケードとして解
_/ 釈する立場と 3 次元乱流的なエネルギーカスケードとする立場とがあるが,
_/ どちらがより妥当なのかはまだ明らかになっていない. 本研究では一様な成層
_/ と回転を仮定した簡単な数値モデルで, 観測から知られる結果をどの程度説明
_/ しうるかを系統的に調べた. その結果, 現実的なパラメターレンジでは, エネ
_/ ルギー逆カスケードによって -5/3乗のスペクトルを得ることはできなかっ
_/ た. 一方, 高波数へのエネルギー輸送は成層度のみならず回転にも依存す
_/ る. f
_/ 傾きは急勾配になるが, f Ω では, 成層によらず, エネルギースペクトルは
_/ -1.9 〜 -2.1 程度の傾きとなった. このような回転の依存性は, 2 つの鉛
_/ 直渦度成分と 1 つの水平発散成分によるエネルギー輸送にのみ現れることが
_/ 分かった.
_/
_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/_/
世話人:大木谷 耕司(京大数研)、藤 定義(京大理)、松本 剛(京大理)、
山田 道夫(京大数研)
アドバイザー:河原 源太(京大工)、小森 悟(京大工)、藤坂博一(京大情報学)、
船越 満明(京大情報学)、水島 二郎(同志社大工)、余田 成男(京大理)
連絡先:ohkitani@kurims.kyoto-u.ac.jp
メールリスト連絡先: semi-adm@kyoryu.scphys.kyoto-u.ac.jp