流体物理学ゼミナール2011/06/06


流体力学セミナー流体力学セミナー

+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+—-+–+–+

流 体 力 学 セ ミ ナー  2011

日時: 6月 6日(月) 15:00 から 16:30

場所: 京大 数理解析研究所 204号室

講師: 出口 健悟 氏
(京都大学 大学院工学研究科 航空宇宙工学専攻)

講演題目: 亜臨界遷移を生じるせん断流中の非線形解

講演要旨:

層流状態の微小擾乱に対する安定性は線形安定性解析を行うことで
判定することができる。しかしながら、平面クエット流、平面ポア
ズイユ流をはじめとする、「純粋」なせん断流はこの手法で与えら
れる臨界レイノルズ数よりはるかに低いパラメータ領域で乱流遷移
が生じることが知られている。このようなタイプの乱流化は亜臨界
遷移とよばれ、力学系理論の視点からみると、層流状態が線形安定
であっても、有限振幅擾乱によって流れが非線形解の吸引領域に入
り、遷移が生じると理解される。前半はせん断流の安定性と非線形
解の現状についてお話したい。非線形解を得る強力な手段の一つが
ホモトピー法と呼ばれる方法である。後半は我々がこの手法により
求めた、スライディング・クエット流と呼ばれる、二重円筒管内の
クエット流をはじめとする、いくつかのせん断流における三次元進
行波解について紹介したい。

+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+–+—-+–+–+

世話人:山田 道夫(京大数理研), 藤 定義(京大),松本 剛(京大理)
アドバイザー:船越 満明(京大情報学)、水島 二郎(同志社大工)、
余田 成男(京大理)
連絡先:山田道夫 yamada@kurims.kyoto-u.ac.jp
=========================================================