カテゴリー: 論文紹介

  • 論文紹介2012/06/05

    論文紹介論文紹介

    皆様

    数理研D3の犬伏正信です。
    6月5日の論文紹介のお知らせをいたします。

    日時:6月5日(火)15:00–
    場所:理学研究科5号館413号室
    発表者:犬伏正信
    論文:”From temporal to spatiotemporal dynamics in transitional plane
    Couette flow”
    J. Philip and P. Manneville, Phys. Rev. E 83, 036308 (2011)

    平面クエット流の室内実験ではこれまで大きなアスペクト比(平板長さ/平板間
    距離)の系が主に調べられ,
    乱流遷移において層流-乱流の傾斜バンド(turbulent oblique bands)が観測され
    ています.
    これに対して,数値的研究では小さなアスペクト比の系(ミニマルクエット流)が
    主に調べられてきました.
    この論文では,実験で調べられている大きなアスペクト比での乱流遷移と
    ミニマルクエット流の乱流遷移の関係を調べ,
    その2つの遷移型が交差するサイズ(アスペクト比)を求めています.

    至らない点が多々あるかと思いますが,宜しくお願いいたします.

  • 論文紹介2012/05/29

    論文紹介論文紹介

    皆様

    流体研の河野です。
    5月29日の論文紹介のお知らせをいたします。

    日時:5月29日(火)15:00–
    場所:理学研究科5号館413号室
    発表者:河野俊輔
    論文:”Large-scale molecular dynamics verification of
    the Rayleigh-Plesset approximation for collapse of nanobubbles”
    R.Holyst, M.Litniewski, P.Garstecki, Phys. Rev. E, 82, 066309 (2010)

    MDでアルゴンのvoidの崩壊をシミュレーションし、その寿命や時間発展が
    有限サイズ効果が効いてしまう一部設定を除いて、
    Rayleigh-Plesset方程式でよく記述できることを確かめた論文です。

    至らぬ点が多々あるかと思いますが、よろしくお願いいたします。


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    河野 俊輔 KOHNO Shunsuke
    京都大学大学院理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻
    物理学第一分野 流体物理学研究室 博士課程
    E-mail:kohno__at__kyoryu.scphys.kyoto-u.ac.jp
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  • 論文紹介2012/05/08

    論文紹介論文紹介

    皆様,

    京大数理研D1の石本健太です。
    5月8日の論文紹介のお知らせを致します.

    日時:5月8日(火)15:00–
    場所:理学研究科5号館413号室
    発表者:石本健太
    論文: “Dictyostelium amoebae and neutrophils can swim”
    N. P. Barry and M. S. Bretscher, Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 107 (2010) 11376-11380.

    伝統的に基盤上を這って移動するとされていたアメーバと白血球の一種である好中球が,
    基盤なしでも水中で泳ぐことが可能であると実験的に証明しています.
    また、この論文に対する理論計算を行ったレター論文も紹介する予定です.

    至らぬ点も多々あると思いますがよろしくおねがいします。

    石本健太 (Kenta ISHIMOTO)
    京都大学 理学研究科 数学・数理解析専攻 博士1年
    Ph.D. student, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University
    MAIL: ishimoto__at__kurims.kyoto-u.ac.jp

  • 論文紹介2012/04/24

    論文紹介論文紹介

    皆様,

    京大流体研D1の高木健太郎です。
    明日、4月24日の論文紹介のお知らせを致します.

    日時:4月24日(火)15:00–
    場所:理学研究科5号館413号室
    発表者:高木健太郎
    論文: “New Standing Solitary Waves in Water”
    J. Rajchenbacha et al., Physical Review Letters, 107, 024502 (2011)
    “新しい”定在した孤立波を実験で発見したことを報告しています。
    この波の特徴的な性質が、N-S Eq.を線形化したり、
    摂動展開した式から得られることが述べられています。

    至らぬ点も多々あると思いますがよろしくおねがいします。
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    TAKAGI Kentaro
    Division of Physics and Astronomy,
    Graduate School of Science,
    Kyoto University, Japan
    E-mail: kentaro@kyoryu.scphys.kyoto-u.ac.jp
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  • 論文紹介2012/04/17

    論文紹介論文紹介

    皆様,

    京大流体研M2の寺村俊紀です。
    明日 4月17日 の論文紹介のお知らせを致します.

    日時:4月17日(火)15:00–
    場所:理学研究科5号館413号室
    発表者:寺村俊紀
    論文: “Edge states in a boundary layer”
    S. Cherubini et al., Physics of Fluids, 23, 051705 (2011)
    境界層乱流において、
    層流と乱流の境界上の状態であるedge stateを2つ求め、
    ヘアピン渦との関連を述べています。

    至らぬところも多々あると思いますが宜しくお願い致します.

  • 論文紹介2011/12/13

    論文紹介論文紹介

    皆様

    流体研D1の河野です。
    論文紹介のお知らせをいたします。

    日時:12月13日(火)15:00〜 場所:理学研究科5号館413号室
    発表者:河野 俊輔
    論文:I. A. Cosden and J. R. Lukes, ”Effect of Cutoff Radius on the
    Surface Tension of Nanoscale Bubbles”    J. Heat Transfer, 133, 101501 (2011)

    Arの一成分系において準安定状態から負圧下でナノバブルを作成するMDシミュレーションを行い、
    表面張力の表式依存性や計算時のカットオフ距離依存性について調べた論文です。
    少し重箱の隅をつつくような話ではありますが、ツールの正当性に関わる部分のため
    取り上げてみました。

    多々至らぬ点があるかと思いますが、よろしくお願いいたします。


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    河野 俊輔 KOHNO Shunsuke
    京都大学大学院理学研究科 物理学・宇宙物理学専攻
    物理学第一分野 流体物理学研究室 博士課程
    E-mail:kohno@kyoryu.scphys.kyoto-u.ac.jp
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  • 論文紹介2011/12/06

    論文紹介論文紹介

    皆様,

    数理研D2佐々木英一です.
    本日12月6日(火)の論文紹介についてお知らせいたします.
    日時 :12/6 (火) 15:00〜(前半のセミナーが終わり次第)
    場所 :理学研究科5号館 413号室
    発表者:数理研 D2 佐々木 英一 論文 :”The enstrophy cascade in forced two-dimensional turbulence”
    A. Vallgren and E. Lindborg: J. Fluid Mech.,671,168-183,(2011)

    2次元乱流のエンストロフィーカスケードに関する論文です.
    2次元乱流のDNSをするときは,エネルギー逆カスケードによって低波数にエネルギー
    が溜ることを防ぐために大きなスケールに対する抵抗を課します.
    本論文では,大きなスケールの抵抗がエンストロフィーカスケードや高次の統計量に
    どのような影響を持っているか調べています.
    分ったことは,
    * コヒーレント渦の有無にかかわらず,有限時間でk^{-3}の
    スペクトルを得ることができる.
    * 大きなスケールの抵抗がなくても準定常なエンストロフィーカスケードを
    得ることができる
    * 小スケールの粘性は統計的性質に影響しない
    (Newton粘性と超粘性で統計的性質が変化しない)
    * 高次の統計量に普遍性が存在しない
    です.

    至らない点が多々あるかと思いますが,どうぞよろしくお願いいたします.


    京都大学大学院 数理解析研究所 博士2年 佐々木英一
    SASAKI Eiichi
    Research Institute for Mathematical Sciences,
    Kyoto University e-mail: esasaki@kurims.kyoto-u.ac.jp

  • 論文紹介2011/11/15

    論文紹介論文紹介

    皆様,

    数理研D2の木村恵二です.
    明日の論文紹介のご案内を致します.

    日時 : 11月8日(火) 15:00–
    場所 : 理学研究科5号館413号室
    発表者: 数理研D2 木村恵二
    論文 : “Steady and fluctuating inner core rotation in numerical geodynamo models”
    J. Aubert and M. Dumberry,
    Geophys. J. International, Vol.184, pp.162-170 (2011)

    内容 : 内核がマントルに対して経度方向に差動回転することを
    許す場合のダイナモ計算を行った.ただし内核には
    粘性トルク,磁場によるトルクに加えて
    マントルによって引き起こされる重力トルク
    (gravitational restoring torque) がかかるとする.

    外核(液体)の overturn time に対して十分長い
    タイムスケールでの内核の振る舞いに着目し,
    内核の平均的な回転角速度の外核の平均速度に対する
    スケーリング則を数値計算によって求め,
    マントルよりも速く回転している内核の回転角速度は,
    マントルの回転が速くなるにつれて
    マントルの回転の速さに近づくことを見出した.
    またその結果を,内核に働くトルクのバランスを
    考えることによって解釈した.
    このスケーリング則は重力トルクの強さに依存しないが,
    重力トルクを大きくすると内核の回転角速度は小さくなる.
    また内核の回転角速度の変動成分は回転の速さに
    依存しないことが見出された.

    これらの数値計算結果から,現在地震波によって
    観測されている内核の差動回転は定常的な superrotation ではなく,変動成分であることが示唆される.

    至らない点が多々あると思いますが,よろしくお願いいたします.

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    木村 恵二 KIMURA Keiji
    京都大学 数理解析研究所 博士課程2年
    Homepage: http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/‾kimura/
    Email: kimura@kurims.kyoto-u.ac.jp
    ————————————————–

  • 論文紹介2011/10/25

    論文紹介論文紹介

    皆様,

    数理研D2の犬伏正信です.
    明日 10月24日 の論文紹介のお知らせを致します.

    日時:10月24日(火)15:00–
    場所:理学研究科5号館413号室
    発表者:犬伏正信
    論文: “Persistence Problem in Two-Dimensional Fluid Turbulence”
    Prasad Perlekar et al., Phys. Rev. Lett., 106, 054501 (2011)
    非平衡統計力学の中心的問題の一つである persistence problem を
    2次元乱流において数値的に調べ,ラグランジュ統計とオイラー統計の
    persistence-timeの分布関数に見られる違いを議論した論文です.

    至らぬところも多々あると思いますが宜しくお願い致します.

  • 論文紹介2011/10/18

    論文紹介論文紹介

    皆様

    数理研M2の石本です。
    明日10月18日の論文紹介のお知らせを致します.
    先週,体調不良でできませんでしたので,日付等を更新して再送致します.

    日時:10月18日(火)15:00〜
    場所:理学研究科5号館413号室
    発表者:石本 健太
    論文: “Direct Measurement of the Flow Field around Swimming Microorganisms”
    K. Drescher et al., Phys. Rev. Lett., 105 (2010) 168101
    “Oscillatory Flows Induced by Microorganisms Swimming in Two Dimensions”
    J. S. Guasto et al., Phys. Rev. Lett., 105 (2010) 168102

    内容:Physical Review Letters誌の連続する2つの異なる著者による論文を紹介します.
    いずれも微生物の周りの流れ場を可視化した実験の論文です.
    1つ目の論文(Drescher et al.)ではボルボックスとクラミドモナスの周りの流れ場を可視化し,
    よく用いられてきたストレスレットの近似に妥当性が無いことを主張しています.
    2つ目の論文(Guasto et al.)では2次元的な領域に閉じ込められたクラミドモナスの周りの流れ場を
    時系列で測定し,微生物の周りの流れ場が1周期の間に大きく変化することを報告しています.

    至らぬところも多々あると思いますが,よろしくお願い致します.

    石本健太 (Kenta ISHIMOTO)
    京都大学 理学研究科 数学数理解析専攻 修士2年
    Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University
    MAIL: ishimoto@kurims.kyoto-u.ac.jp