カテゴリー: 論文紹介2010

  • 論文紹介2010/12/14

    論文紹介論文紹介

    皆様,

    数理研D1の佐々木英一です.
    明日の論文紹介のご案内を致します.

    日時 : 12月14日(火)15:00–
    場所 : 理学研究科5号館413号室
    発表者: 佐々木 英一
    論文 : “Testing Batchelor’s similarity hypotheses for
    decaying two-dimensional turbulence”
    E. Lindborg and A. Vallgren, Physics of Fluids 22, 091704 (2010)

    2次元自由減衰乱流に関するDNSの論文です.
    Batchelorの相似仮説により予想される慣性領域における
    エンストロフィースペクトルのべき則¥phi(k)〜k^-1
    が観測することできるが,初期条件に違いにより
    Batchelor-Kraichnan定数が異なるという内容です.

    至らない点が多々あると思いますがよろしくお願いいたします.

  • 論文紹介2010/12/07

    論文紹介論文紹介

    皆様,

    数理研D1の木村恵二です.
    今日の論文紹介のご案内を致します.

    日時 : 12月7日(火)15:00–
    場所 : 理学研究科5号館413号室
    発表者: 木村恵二
    論文 : “Antisymmetric Polar Modes of Thermal Convection
    in Rotating Spherical Fluid Shells
    at High Taylor Numbers”
    Ferran Garcia, Juan Sanchez and Marte Net
    Physical Review Letters, PRL 101, 194501 (2008)

    回転球殻内の Boussinesq 熱対流問題について,
    Prandtl 数が小さく,Taylor 数が大きい(=回転が速い)場合に,
    両極付近に局在した南北半対称なモードが
    臨界モードとして出現することを示し,
    その臨界 Rayleigh 数の Taylor 数に対する冪が,
    これまでに数値的,解析的によく調べられてきた
    spiraling columnar mode や equatorially attached mode
    よりも小さいことを数値的に示した.

    よろしくお願いいたします.

  • 論文紹介2010/11/09

    論文紹介論文紹介

    みなさま

    数理研D1の犬伏正信です.
    明日の論文紹介のご案内を致します.

    日時:11月9日(火)15:00–
    場所:理学研究科5号館413号室
    発表者:犬伏正信
    論文:”Characterization of the domain chaos convection state by the largest
    Lyapunov exponent”
        A. Jayaraman, J. D. Scheel, H. S. Greenside and P. F. Fischer
    PHYSICAL REVIEW E 74, 016209 (2006)

    本論文では,回転する円筒領域におけるBoussinesq方程式の
       domain chaosと呼ばれる状態の時積間分を行い,
       様々なアスペクト比と温度差に対する最大Lyapunov指数を計算している.
    Egolf et al.(2000) によって,Spiral defect chaosと呼ばれる熱対流の
    状態の最大Lyapunov指数は,時間・空間的に局在した転位生成
    (dislocation nucleation)の不安定性によって決まることが示唆されている.
    この論文では,domain chaos状態で得られた結果と,
      Egolfらのspiral defect chaos状態で得られた結果を比較し,
       Egolfらの結果が一般に成り立つかどうかを調べている.

    宜しくお願い致します.

    ————————————————-
    犬伏正信 INUBUSHI Masanobu

    京都大学大学院理学研究科
    数学・数理解析専攻 数理解析系 博士課程1年
    ————————————————-

  • 論文紹介2010/11/02

    論文紹介論文紹介

    みなさま、

    数理研D2の小布施です。
    本日の論文紹介のご案内を致します。
    ご連絡が遅くなり、申し訳ございません。

    日時:11月2日(火)15:00〜(前のセミナーが終わり次第)
    場所:理学研究科5号館413号室〜525号室
    発表者:小布施祈織
    論文:”Dancing Volvox: Hydrodynamic Bound States of Swimming Algae”
       K. Drescher, K. C. Leptos, I. Tuval1, T. Ishikawa, T. J. Pedley, and R
    . E. Goldstein
    Phys. Rev. Lett. 102, 168101 (2009)

    多細胞生物の研究においてモデル生物として有名な volvox は、体の表面に多数存在
    する鞭毛を用いて水中を泳ぎまわる。特に、no-slip な壁が近くに存在する場合には、
    壁付近において、 2 つの群体が対になって互いの周りを旋回する運動や、やはり対
    を作って浮遊しながら振動する運動が、観測によって発見された。本論文の前半では
    この運動の観測について述べている。

    本論文の後半では、上記の互いに引き付けあう現象や旋回運動をそれぞれ、volvox
    の 群体の表面間での相互作用と潤滑理論によって説明し、理論から得た量を実験デー
    タとの比較を行っている。

    どうぞよろしくお願い致します。

  • 論文紹介2010/10/19

    論文紹介論文紹介

    皆様

    京大流体研M2の河野です。
    論文紹介の予定をお知らせいたします。

    日時:10月19日(火)15:00〜(前のセミナーが終わり次第)
    場所:理学研究科5号館413号室〜525号室
    発表者:河野 俊輔
    論文:”Liquid-vapor nucleation simulation of Lennard-Jones fluid by
    molecular dynamics method”
    Marehito Sekine, Kenij Yasuoka, Tomoyuki Kinjo and Mitsuhiro Matsumoto
    Fluid Dynamics Research 40 (2008) 597-605

    負圧下での気泡核生成のMD計算を、Lennard-Jones流体で行った論文です。
    核生成率を見積もり、古典理論や過去の結果と比べています。

    多々至らぬ点があるかとおもいますが、よろしくお願いいたします。

  • 論文紹介2010/10/12

    論文紹介論文紹介

    皆様

    流体研M2の岡橋裕介です。
    明日の論文紹介を以下のように行ないます。

    日時:10月12日(火)
    時刻:15時過ぎ(前のセミナーが終わり次第)
    場所:理学部5号館413号室
    発表者:岡橋裕介
    論文:”Lengthscales of motions that control air-water gas
    transfer in grid-stirred turbulence”
    H.Tsumori, Y. Sugihara, JOURNAL OF MARINE SYSTEMS 66(2007)6-18

    界面における物質交換現象を支配する長さスケールについて
    実験的に調べた論文です。
    これまで、どのような長さスケールが物質交換現象において
    重要であるかは、吸収速度とレイノルズ数の関係(吸収速度が
    レイノルズ数の何乗に依存しているか)を見て議論されてきたが、
    この論文では界面における発散が重要な役割を果たしている事
    を主張しています。
    また、界面における発散がテイラー長程度のスケールを
    持っていることから、物質交換現象においてテイラー長が
    重要であることを示しています。

    至らぬところも多々あると思いますが、よろしくお願いします。

  • 論文紹介2010/07/20

    論文紹介論文紹介

    皆様

    こんばんは.
    数理研 D1 の佐々木英一です.
    論文紹介を以下の内容で行います.

    日時 :7月20日(火)
    時刻 :15時過ぎ(前のセミナーが終わり次第)
    場所 :理学部5号館413号室
    発表者:佐々木 英一
    論文 :”Localized patterns in reaction-diffusion systems”
    Vladimir K. Vanag and Irving R. Epstein
    Chaos 17, 037110 (2007)

    反応拡散系において,局在したパターンが発現する場合の実験と理論
    を概観した論文です.

    よろしくお願いいたします.

  • 論文紹介2010/07/06

    論文紹介論文紹介

    皆様

    数理研 D1 の木村恵二です.
    以下のように論文紹介を行います.

    日時 :7月5日(火)
    時刻 :15時過ぎ(前のセミナーが終わり次第)
    場所 :理学部5号館413号室
    発表者:木村恵二
    論文 :”Zonal flow driven by strongly supercritical convection
    in rotating spherical shells”
    U. R. Christensen,
    Journal of Fluid Mechanics, 470 pp.115-133 (2002)

    回転球殻内におけるBoussinesq熱対流問題を考える.
    粘性が無視できる(Ekman数が非常に小さい)領域での
    対流の様子,特に平均帯状流の強さを調べるため,
    修正Rayleigh数を導入し,Ekman数がゼロ極限での
    流れの性質の修正Rayleigh数依存性を,
    詳しく時間積分を行うことによって調べた.
    Ekman数が小さい場合,臨界点からの分岐直後は
    帯状流が大きく卓越しているが,
    さらにRayleigh数を増大させると,非帯状流の成分が強くなる.

    よろしくお願いいたします.

  • 論文紹介2010/06/22

    論文紹介論文紹介

    みなさま

    数理研 D1 の犬伏正信です.
    明日,以下のように論文紹介を行います.

    日時:6月22日(火)
    時刻:15時過ぎ(前のセミナーが終わり次第)
    場所:理学部5号館413号室
    発表者:犬伏正信
    論文:”Lagrangian analysis of fluid transport in empirical vortex ring flows
    Shadden et al., PHYSICS OF FLUIDS 18, 047105 (2006)

    渦輪の実験を行い,渦輪への流体の流入(entrainment)と流出(detrainment)を,
    Finite-time Lyapunov exponent fields 及び lobe dynamics と呼ばれる
    力学系の道具を用いて解析した論文です.
    この論文で用いられた方法は非定常流れに対して効果的で,
    その例としてクラゲが起こす流れについても同様の解析を行っています.
    解析結果のムービーもあるので,ご紹介する予定です.

    至らないところが多々あると思いますが,どうぞよろしくお願い致します.

    ————————————————-
    犬伏正信 INUBUSHI Masanobu

    京都大学大学院理学研究科
    数学・数理解析専攻 数理解析系 博士課程1年
    ————————————————-

  • 論文紹介2010/06/15

    論文紹介論文紹介

    みなさま、

    数理研 D2 の小布施祈織です。
    論文紹介を以下のように行います。

    日時:6月15日(火)
    時刻:15時過ぎ(前のセミナーが終わり次第)
    場所:理学部5号館413号室
    発表者:小布施祈織
    論文:Walls inhibit chaotic mixing
    Goullart et al., Phys. Rev. Lett. 99, 114501(2007)

    境界の影響を考慮しない理想的な系では、カオス混合によるパッシブスカラーの濃度
    の不均一性は指数関数的に減少する。しかしながら no-slip な境界壁が存在する場
    合には、スカラー濃度の分散は代数的な減少を示す。

    この論文ではまず、閉じた容器内でのカオス混合の実験結果を紹介し、次いでそれを
    modified baker’s map でモデル化する。その後、濃度場のパターンの定量的な解析
    を行うことによってスカラー濃度の分散の時間発展を見積もり、最後に見積もられた
    分散の時間発展と実験データおよび数値計算データからの分散の時間発展を比較する。

    至らないところが多々あると思いますが、どうぞよろしくお願い致します。